アイキャッチ_バッテリーの性能ランク上げるメリット

こんにちは!
バッテリー開発員の鉛治郎(えんじろう)です!

鉛治郎
したっぱだけど知識はあるよ
鉛治郎(えんじろう)が解説します

この記事では、

「バッテリーの性能ランクを上げるメリットってなんだろう?」

という疑問に対して、「性能ランクを上げたときの効果とメリットはなんなのか」「性能ランクとは何を意味しているのか」について説明していきます。

性能ランクを上げる場合のメリットだけでなく、デメリットについても紹介します。

バッテリーの性能ランクを上げるメリット4つ

バッテリーの性能ランクは「容量」と「低温始動性能」に関する指標なので4つのメリットがあります。

※容量と低温始動性能の詳しい内容は後半で説明します。まずはメリットの結論をご説明します。

容量が大きくなることでのメリット

①バッテリー上がりするまでの放置期間が長くなる

バッテリーは長期間放置すると、暗電流と自己放電の影響で、バッテリーの充電率はどんどん下がっていきます。(参考:暗電流とは?

バッテリーが始動できないぐらいまで充電率が低下するとバッテリー上がりとなってしまいます。

容量が大きいバッテリーは、放電できる容量が大きいので、バッテリー上がりになるまでの時間も長くなります。

そのため、容量が小さいバッテリーよりも長期間放置しても問題ない場合があります。

※長期放置し続けても絶対大丈夫という意味ではないのでご注意ください。放置し続ければいつか必ずバッテリー上がりします。

②充電受入性が良くなり燃費向上

容量が大きいバッテリーと小さいバッテリーで、同じ充電率、他の設計仕様も同じ条件で充電受入性を比較すれば、必ず容量が大きい方が充電受入性はよくなり、燃費向上につながるでしょう。

実際の条件は様々な要因が絡み合ってくるので、必ず差が出るとはいいにくいですが、いくらかの差はあるとわたしは思っています。

③長寿命になる

容量が大きいバッテリーと小さいバッテリーで同じ電流条件で充放電をしたとき、容量が大きいバッテリーと小さいバッテリーでは放電深さが変わります。

鉛バッテリーというのは基本的に深い放電に弱い特性があるので、放電深さが深くなる容量が小さいバッテリーは劣化が早く、放電深さが浅くなる容量が大きいバッテリーは劣化が抑制されます。

少しの容量差で明確な差がでるかは、他の複合要因が関係してくるので絶対ということはいえないですが、他の条件を完全に揃えられるなら、容量によって寿命性能に差が出てくるとわたしは思っています。

低温始動性能が向上することでのメリット

④寒い時期のバッテリー上がりに悩まされにくくなる

冬場にバッテリー上がりを経験してバッテリー交換を余儀なくされた方もいるかと思います。

バッテリーは低温になると性能がガクンと落ちます。

これは電池の宿命なのでどうしようもない部分もありますが、電池メーカーの努力の賜物で低温性能は従来に比べて向上を続けてきました。

寒冷地の方にとっては死活問題となる必須の性能だと思います。

寒い地域に住んでいる方は性能ランクを重視してバッテリー購入することをオススメします。

バッテリーの性能ランクを上げるデメリット2つ

①コストアップ

性能が上がるということはそれだけの対価を払わねばなりません。

どのくらいのコストアップになるかを調べました。

以下の画像はよく使われる3サイズを同じメーカーの性能ランク違いで価格比較したものです。

性能ランクによる価格差調査

※価格は2020年11月の情報です。価格は時期によって変動します。

どのサイズのバッテリーでも性能ランク1アップするのに対して、200~300円のアップとなっており、大きめのバッテリーのほうが上昇比率は高いようです。

あとはユーザーのみなさんがこの価格アップだけの価値を見極められるかだと思います。

わたしの見解としては、性能を上げると材料費もアップしますし、このくらいのコストアップは妥当なところではないかと思います。

②重量アップ

これも性能とのトレードオフになる部分だと思いますが、性能を上げるには材料の鉛の量を増やすというのが定石ではあるため致し方ないと思います。

どのくらいの重量アップになるかを調べて比較しました。(データ元は古河電池のwebサイトです)

同サイズの質量比較

バッテリーの種類やサイズは先程のコストの例と同じバッテリーです。

結果は、300~400[g]の差があることがわかりました。

この重さアップをどの程度のデメリットと取るかは考え方次第ですが、それだけ性能が上がっていると思えば許容できるレベルの重量アップではないでしょうか。

そもそもバッテリーの性能ランクとは?

ここまでバッテリーの性能ランクを上げるメリットとデメリットをご説明しましたが、そもそも性能ランクとはどんな指標なのでしょうか。わかりやすく説明します。

自動車用バッテリーの性能ランクとはバッテリーの容量低温始動性能の高さを表す指標です。

以下に性能ランクの計算式を示します。

性能ランク計算式

出典:古河電池カーバッテリー総合カタログ

まず、JIS規格バッテリーとアイドリングストップ車用バッテリーの性能ランク計算式について見ていきます。

計算式の分子にはCCAとRCという規格で定められた試験によって測定された数値が使われます。

CCAは「コールドクランキング電流」のことで、電解液温度が-18℃という条件で、大電流放電したとき30秒目の電圧が7.2Vになるときの電流値を測定した指標です。(参考:電解液とは?)

簡単にいえば、バッテリー上がりを起こしやすい寒い時期でもしっかりエンジン始動できるだけの電流を取り出せるバッテリーなのかを表す指標になります。

RCは「リザーブキャパシティ」のことで、電解液温度が25℃の条件で、25Aの放電を実施したときに10.5Vに電圧が降下するまでの放電持続時間を測定した指標です。

平たくいえば、バッテリーの容量の指標の一つということです。

性能ランクはこのCCAとRCの掛け合わせを平方(√)して、2.8で割るとという計算をしています。

つまり性能ランクは容量と低温始動性能だけで、数字が決められるということです。

容量と低温始動性能のどちらにウェイトをおいて設計がなされているかはバッテリーメーカーのみぞ知る情報ですが、性能ランクが高いバッテリーはどちらも強化されていると考えて間違いありません。

EN規格の方は20時間率容量を使用していますが、基本的な考え方は同じですので詳しい説明は割愛します。

「性能ランクを上げる」についてのまとめ

性能ランクが上がるとどんな効果やメリットがあるかについてご説明しました。

簡単にポイントをまとめます。

性能ランクはコレで決まる!
  1. バッテリーの容量(RC:リザーブキャパシティ)
  2. 低温始動性(CCA:コールドクランキング電流)
性能ランクが上がるメリット
  1. バッテリー上がりまでの放置可能時間がのびる
  2. 充電受入性が良くなり燃費向上
  3. 長寿命になる
  4. 寒い時期のバッテリー上がりに強い

性能ランクについて正しく理解いただけたでしょうか。

性能ランクのいいバッテリーを選んでこの記事で覚えたメリットを享受していただけたらと思います。

以上、ご参考にしていただけたら幸いです。

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