新しいカーバッテリーを検討しているときにカオスバッテリーを目にすることが多いかと思います。
- カオスバッテリーって人気がありそうだけど、本当にそうなの?
- どんなところがオススメできるの?
- 口コミや評判はどうなっているの?
気になる方が多いと思います。
この記事では、バッテリー開発経験のある私がカオスバッテリーをオススメする理由をご紹介します。
おすすめ理由となるメリットだけでなくデメリットも紹介します。
私の意見だけでは偏ってしまう可能性もあるので、世間の口コミや評判もご紹介していきます。
この記事を読むことで、カオスバッテリーのおすすめポイントや評判・評価を正しく理解できます。
正しい理解で購入検討ができるようになるので、損しないバッテリー交換ができるようになりますよ。
カオスバッテリーを「おすすめ」する3つの理由
オススメできる理由はいくつかありますが、こちらの記事では一番伝えたい3つの理由にしぼってご紹介します。
カオスの極板格子の特許がスゴイ!
パナソニックカオスバッテリーは正極格子に他にはない特長があります。
乗用車バッテリーの極板格子は鉛とカルシウムの合金であることが一般的です。
カルシウム合金の格子が導入される前はアンチモン合金が一般的でした。
アンチモン合金は自己放電が大きくなったり、減水が多くなったりと欠点も多いため、現在はカルシウム合金が普及しています。
ですが、アンチモンが添加されていると鉛バッテリーが苦手とする深い放電での寿命性能が向上します。
そういった特性からトラック用のバッテリーなどは正極にアンチモン合金、負極にカルシウム合金を使ったハイブリッドバッテリーが採用されています。
さて、ではこの話がPanasonicのカオスバッテリーとどう関係があるかというと、パナソニックカオスバッテリーは極板合金自体はカルシウム合金ですが、表層にだけアンチモン合金を利用するという特許を持っていることと関係があります。
以下はその特許の一部を抜粋しています。
特許番号:特許第5596241号
これによってカルシウム合金の特性を有しながらアンチモンによる「長寿命効果」や「充電受入性向上効果」を発揮することができます。
この技術を特許化しているので、Panasonicのカオスは他のメーカーには真似できない「大容量」と「正極寿命性能」の両立を実現しています。
カオスの大容量がスゴイ!
カオスバッテリーは大容量に1番力を入れているバッテリーであるといえます。
その根拠を示します。
以下の表は他の国産バッテリーとのスペック上の5時間率容量の比較(アイドリングストップ車用Qサイズ)です。
この結果でわかるようにカオスバッテリーの容量は頭一つ抜けています。
しかも、カオスバッテリーはただ容量を大きくしているだけでなく、先ほど説明した特許で正極の寿命性能との両立をしています。
鉛バッテリーの容量は鉛活物質の表面積によって左右され、表面積を大きくする場合、活物質中に細孔を多くする必要があります。
しかし、細孔を多くすると活物質がスカスカになる(密度が小さくなる)ため、正極は耐久性が落ちてしまうという問題があります。
つまり、「正極耐久性の向上」と「大容量化」はトレード・オフの関係にあるので、これを両立する設計をすることはとても困難です。
このことから、カオスバッテリーが技術力を結集したバッテリーであることがわかります。
カオスの「みんカラパーツオブザイヤー」殿堂入りがスゴイ!
「Blue Battery caos」はみんカラパーツオブザイヤーにおいて、「過去数年間で不動の支持を集め続けたパーツに送られる称号」である殿堂入りを果たしています。
カオスはみんカラユーザーから常にトップの支持を集めており、ユーザー人気がとんでもないバッテリーです。
その結果をご覧ください。
2013年
2014年
2015年
2016年
2017年から殿堂入り
2018年も殿堂入り
2019年も殿堂入り
2020年も殿堂入り
2021年も殿堂入り
2013年から2021年まで、9年連覇し続けるという快挙!
「Blue Battery caos」はみんカラユーザーに愛された特別なバッテリーです!
カオスバッテリーのデメリットはあるか?
さて、カオスのメリットやスゴイところをここまで説明してきましたが、そんなカオスに弱点、デメリットはあるのでしょうか?
気になるところだと思います。
私のリサーチでは、カオスバッテリーの弱点・デメリットといえるところが2点あるので紹介します。
デメリット①:減液性能
1つ目は性能面の弱点として、やや減液性能が気がかりです。
その理由はさきほどおすすめの理由1つ目で説明した、アンチモン合金を格子表層に使っているところに由来します。
というのもアンチモンが電解液中に溶けると減液性能が低下するからです。
現象としてはバッテリーを過充電したときの水の電気分解でのガス発生が多くなり、電解液中の水の成分がどんどん減っていきます。
これは定期的にメンテナンスして補液することでカバーできますが、その手間も十分なデメリットです。
このデメリットですが、現在の最新モデルのカオスは独自の方法でデメリットをカバーしています。
その方法とは「水蒸気圧コントロールシート」や「減液抑制シート」を液口栓に貼り付けて減液抑制するというものです。
以下に最新モデルのシートを貼っている液口栓と従来モデルの凸型液栓と、その効果イメージを示します。
出典:Panasonic.jp
以上の通り、従来モデルから最新モデルで1.95倍の減液抑制効果を公表しています。
独自のシートを貼ってまで、減液特性を良くしようとしているところからも、減液の部分が弱点であると認めているようなものです。
ただその弱点もシートを貼ることによってカバーしているため、現在は大きな弱点になっていません。
デメリット②:ボディのデザイン(色)
デザインは好みが分かれるところです。
この青々しいボディが好きだという人もいれば、ベーシックなバッテリー色が好きだという人もいますが、利便性の面ではベーシックなバッテリー色(白半透明)のほうが優れています。
ベーシックな色は白半透明なので電槽(バッテリーの本体)の横から液面の位置が透けて見えるので点検がしやすいというメリットがあります。
一方、カオスのような色が塗られた電槽のバッテリーでは、横から見て液面を確認することができません。
液面を確認する方法はあるのですが、液栓を開けて見る方法なので、面倒な作業が必要です。
この色が大好きという方以外にはカオスの青いボディは若干デメリットになっています。
カオスバッテリーの評判
私の意見だけでは判断できない部分もあると思うので、口コミや評判を調査した上でこんな感じの内容だったというのをまとめました。ご参考ください。
カオスバッテリーの肯定的な口コミ・評判
カオスバッテリーの否定的な口コミ・評判
肯定的・否定的なレビューの割合は以下のとおり。

購入してよかったという声が圧倒的に多い結果ですが、否定的なレビューも少数ありました。
紹介した否定的レビューは、出荷時の充電状態が悪いというものですが、保管状態によっては起こりうる問題です。
バッテリーは自己放電といって、ただ保管をしていても徐々に充電量が減ってしまう現象があります。
この自己放電は気温が高いほど促進されてしまうので、夏場に気温の管理されていないような場所で保管されたバッテリーが届いてしまったのだと推測されます。(レビュアーの購入日は7月なので)
ですので、これはカオスの問題と言うよりは販売業者の管理の問題であるため、ネットでのバッテリー購入は実績のある優良業者で購入することを心がけると良い買い物ができます。
とはいってもほとんどの場合は購入に満足しているユーザーが多いのでそこまで気にせずに購入しても特に問題ないでしょう。
何よりネットのほうが格段に安いのでディーラーで交換して損するのを避けたいならば、恐れずネット購入するべきです。
カオスバッテリーの種類と価格
カオスバッテリーには標準車(充電制御車)用とアイドリングストップ車用があります。
ご自分の車に合わせた種類・サイズのバッテリーをよく調べて購入しましょう。
特にバッテリ端子方向「L」と「R」の違いに注意
軽自動車用なら
軽自動車は小型サイズのバッテリーB19かB20のサイズが搭載されています。
場合によってはB17というのもありますが、B17が純正でついていてもB19, B20にサイズアップすることが可能です。
価格帯は標準車とアイドリングストップ車で異なりますが、ネットなら5,000~8,000円程度で手に入ります。
ディーラーやカー用品店で買ったら確実に損しますので、ネットの価格をチェックしてみましょう。
軽自動車用のカオスであればコレ!というものを紹介します。
60B19L 標準車用 (アイドリングストップなし車ならコレ!)
60B19R 標準車用 (アイドリングストップなし車ならコレ!)
M-65 アイドリングストップ車用 (純正がM-42ならコレ!)
M-65R アイドリングストップ車用 (純正がM-42Rならコレ!)
小型~中型車なら
小型車、中型車では、軽自動車よりもサイズアップしたバッテリーが必要です。
具体的にはB24やD23というサイズのバッテリーが必要になってきます。
価格帯は標準車とアイドリングストップ車で異なりますが、ネットなら10,000~16,000円程度で手に入ります。
ディーラーやカー用品店で買ったら確実に損しますのでネットの価格をチェックしてみましょう。
小型~中型車用のカオスであればコレ!というものを紹介します。
80B24L 標準車用 (アイドリングストップなし車ならコレ!)
80B24R 標準車用 (アイドリングストップなし車ならコレ!)
100D23L 標準車用 (アイドリングストップなし車ならコレ!)
100D23R 標準車用 (アイドリングストップなし車ならコレ!)
N-80 アイドリングストップ車用 (純正がN-55ならコレ!)
N-80R アイドリングストップ車用 (純正がN-55Rならコレ!)
Q-100 アイドリングストップ車用 (純正がQ-85ならコレ!)
Q-100R アイドリングストップ車用 (純正がQ-85Rならコレ!)
大排気量、高級車、ディーゼル車なら
大排気量、高級車、ディーゼル車はさらにサイズアップしたバッテリーが必要です。
具体的にはD26やD31というサイズのバッテリーが必要になってきます。
価格帯は標準車とアイドリングストップ車で異なりますが、ネットなら14,000~22,000円程度で手に入ります。
ディーラーやカー用品店で買ったら確実に損しますのでネットの価格をチェックしてみましょう。
高級車やディーゼル車用のカオスであればコレ!というものを紹介します。
125D26L 標準車用 (アイドリングストップなし車ならコレ!)
125D26R 標準車用 (アイドリングストップなし車ならコレ!)
145D31L 標準車用 (アイドリングストップなし車ならコレ!)
145D31R 標準車用 (アイドリングストップなし車ならコレ!)
S-115 アイドリングストップ車用 (純正がS-95ならコレ!)
T-115 アイドリングストップ車用 (純正がT-115ならコレ!)
カオスバッテリーのおすすめ理由・評判のまとめ
Panasonicバッテリーのカオスをおすすめする3つの理由や口コミ・評判などをご紹介しました。
最後にまとめます。
- オススメする理由①:極板格子特許による性能アップがスゴイ!
- オススメする理由②:他社を圧倒する大容量がスゴイ!
- オススメする理由③:みんカラ8年連続トップで殿堂入りがスゴイ!
- デメリットは減液性能だが、リカバリー済み!
- 口コミレビューの92%が肯定的!
- 損したくなければネットで買うのが一番!
カオスバッテリーはユーザー人気No.1のカーバッテリーです。
ただ人気があるわけではなく、優位な技術があるため人気を得ており、口コミでの評判も上々です。
バッテリー交換で損したくない、失敗したくないなら、早速ネットでカオスバッテリーの購入を検討してみましょう。
以下のリンクから詳細を確認してみてください。
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