自分の車についてる純正品はM-42バッテリーだけど、AmazonにはM-65とかが売っているな。何が違うんだろ?
純正M-42のクルマにM-65を取り付けても大丈夫なのかな?
このような疑問を解決します。
この記事では
- バッテリーサイズの純正M-42に対するM-65やM-55等の違い
- M-42とM-65は違う数字なのに搭載できるのか
- 純正M-42とは違うバッテリーM-65にするデメリットはあるのか
- 他にもM-42とM-65のような関係のバッテリーはあるのか
について解説していきます。
この記事を読めば、M-42(M42)に対するM-65(M65), M-55(M55)の違いがわかり、迷いなくバッテリーの購入ができるようになります。
ちょっと知りたいことと違うなという方は以下の記事も参考にしてみてください。
>>交換前に知っておきたいM-42バッテリーの互換とおすすめ!容量・適合も確認!
バッテリーサイズのM-42とM-65, M-55の違い
最初のアルファベットの「M」と、うしろの数字の「42」「65」「55」は何を表しているのでしょう?
これがわかればM-42とM-65, M-55の違いを理解することができます。
まず最初のアルファベットの「M」はバッテリーの「サイズ、寸法」を表しています。
次の通り「M」の意味するところはSBA規格という日本電池工業会の規格で決められています。
左の表の「M」のとなりに「B20」という記載がありますが、こちらはJIS規格で定められたバッテリーサイズの記号です。
このようにアイドリングストップ用のサイズの「M」というアルファベットはJISの「B20」と同じサイズであることがわかります。
つづいて、後ろの数字の「42」「65」「55」ですが、こちらは「性能ランク」を表しています。
性能ランクはバッテリーの性能を表す数字なので、形状とは関係がありません。
以上より、「M-42」と「M-65, M-55」は「サイズ、寸法」は同じで「性能ランク」が異なるバッテリーだということがわかります。
M-65:Panasonic caos(カオス)
新車搭載の純正品は基本的にM-42のバッテリーが使われていますが、Panasonicのcaos(カオス)等の市販品のバッテリーにおいては性能が高いことをアピールするためにM-65といった表示が使われています。
カオスは性能ランクが高く、5時間率容量や低温始動性能、耐久性も申し分なく、クルマのDIYユーザーから常に支持されている人気バッテリーです。
M-55:Panasonic circla(サークラ)
こちらもPanasonicのバッテリーですが、カオスとは別の「サークラ」という商品名で販売されています。
サークラはアイドリングストップ車用のバッテリーですが、カオスよりも性能ランクは少し低い(カオスはM-65、サークラはM-55)です。
それでも純正(M-42)よりも性能ランクがアップしており、性能面では十分なバッテリーといえます。
ただし、価格面ではカオスよりもほとんど同じか少し高いのでわざわざサークラを選ぶメリットはなさそうです。
M-42からの交換を検討している方は、サークラよりも性能ランクが高いカオスを選ぶほうが良いでしょう。
M-65やM-55以外にも、M-42と性能ランクが異なるバッテリーがいくつかあるのでご紹介します。
M-60:AQUA DREAM
「AQUA DREAM(アクアドリーム)」という新興ブランドがM-60バッテリーを販売しています。
カオスよりも少し性能ランクが低いですが、今のところの情報では、コスパはよさそうなバッテリーです。
まだまだ情報が少ないバッテリーなので、耐久性などの詳細はこれから情報が増えてくると思います。
AQUA DREAMに関しての情報は以下の記事で詳しく紹介していますのでご参考ください。
M-50:VARTA(バルタ) Silver Dynamic
VARTAは世界トップシェアのクラリオス社(旧JCI)のブランドのバッテリーです。
こちらも性能ランクが純正よりも高いM-50を設定しています。
VARTAの価格はカオスと同等程度なので、性能ランクを重視するならカオスを選ぶほうが良く、あえてVARTAを選ぶ理由はなさそうです。
海外ブランド好きであったり、世界トップシェアという肩書にこだわる方ならVARTAを選ぶのもアリですね。
M-42とM-65は違う数字なのに搭載できるのか
M-42とM-65はサイズが同じで、性能ランクが異なるだけなので問題なく車両に搭載することができます。
一つ注意点として、「M-65」と「M-65R」はプラスとマイナスの端子の位置が逆のバッテリーなので間違えると搭載ができません。
純正が「M-42R」の場合は必ず「M-65R」を購入しましょう。
純正が「M-42」なら「M-65」、純正が「M-42R」なら「M-65R」です。
バッテリー交換を検討する方は以下から商品情報をご確認ください。
M-65
M-65R
純正M-42とは違うバッテリーM-65にするデメリットはあるか
基本的にデメリットはありません。
M-42とM-65はまったく形状が同じバッテリーなので取り付けの問題は起きませんし、42→65に性能アップするので、バッテリーのポテンシャル的にも問題ありません。
M-42よりもM-65の方が長持ちする確率が高いです。
ここで、M-65のほうが寿命性能まで絶対にいいと言い切らないのには理由があります。
それは、バッテリーの製造メーカーが違う可能性があることと、寿命性能は性能ランクには表されていないからです。
違うメーカーが作った性能ランクが同じバッテリーはまったく同じ性能になるわけではありません。
バッテリーの細かい設計はメーカーごとに異なっています。
できるだけ信頼のおけるメーカーのバッテリーを選ぶことをおすすめします。
また、価格の面で高くなるのではないかと思う方もいるかと思いますが、Amazonでの実売価格を確認したところM-65が特別高くなる傾向はありませんでした。
M42であろうとM-65であろうとメーカーごとの値付け傾向があるだけで安いメーカーは安く、高いメーカーは高いという傾向があるだけです。
他にもM-42とM-65のような関係のバッテリーはあるか
他にも同様の関係になっているバッテリーはあります。
新車搭載「純正」のバッテリー型式と、低価格の新興ブランドバッテリー「AQUA DREAM(アクアドリーム)」、Panasonicの「caos(カオス)」バッテリーのアイドリングストップ用バッテリーの現在販売されているラインナップで型式比較をしました。
この表を見てもわかるように、「M」以外にも「K」「N」「Q」「S」「T」といったアルファベットのサイズでもM-42とM-65と同じような関係であり、標準に対してサイズは同じで、性能ランクが違うというバッテリーがあります。
性能ランクの部分もメーカーによって性能自体が異なるため数字が違います。
コストパフォーマンスとの兼ね合いで性能ランク選びをすると良いと思いますが、純正以上の数字ならば初期性能に対する問題はありません。
耐久性については性能ランクで一概に決まらないということを覚えておきましょう。
まとめ
M-42とM-65の違いについて解説しました。
内容をまとめます。
- 「M」は「サイズ、大きさ」を表す。
- 「42」「65」「55」の部分は性能ランクを表す。
- 新車純正M-42搭載の車両にM-65またはM-55を載せ替えることはできる。
- 「M-65」と「M-65R」は端子の位置が逆なので注意する。
- M-42をM-65に載せ替えるデメリットはないが、耐久性が必ず上がるわけではない
バッテリーの型番はややこしいですが、覚えてしまえばわりとシンプルで難しくはありません。
正しい知識を身につけてお得に性能の良いバッテリーが選べるといいですね。
M-65
M-65R