60B24Rと55B24Rの違いを解説

60B24Rとか55B24Rとかの最初の数字が違うバッテリーがあるけどなにが違うんだろう？

よくわからないままバッテリー購入してしまうと型番を間違えてしまうかも知れません。
もっとおトクで性能がいいバッテリーを選べたのに失敗してしまうかも知れません。

私はカーバッテリー開発の経験があり、バッテリーの型式・型番のことは当然熟知しています。
バッテリーの特性や性能に関しても知識があります。

この記事ではバッテリーの◯◯B24Rの違いを解説します。

この記事を読むメリットは以下のとおり。

さっそく結論です。

「46B24R」「55B24R」「60B24R」「80B24R」などの違いは「性能の違いだけ」です。

なぜなら最初の数字の46や55は「性能ランク」を表しているから。

性能ランクは性能の大小を示す数字なので、46B24Rでも55B24Rでも60B24Rでも80B24Rでも形状はまったく同じです。

同じB24Rならどのバッテリーへの交換も可能ですが、性能ランクが同等以上のものに交換するのがベターです。

B24RでオススメするのはPanasonic 80B24R カオスバッテリーです。

詳しい型式・型番の解説について気になる方は記事を読み進めてみてください。

〇〇B24Rと△△B24Rの違いを解説

46B24Rや55B24Rなど最初の数字が違うバッテリーがあります。

最初の数字の違いは「性能ランク」の違いを表しており、あとの「B24R」の部分はバッテリーのサイズとプラスマイナス端子の位置を表します。

なぜこんな数字とアルファベットを使うかというと、JIS規格によって定められているからです。

以下にバッテリー型式の見方をまとめました。

55B24Rの「55」は性能ランク

55B24Rの「55」は性能ランクです。

性能ランクはバッテリーの重要指標である「容量」と「低温始動性能」で決まります。
性能ランクについて詳しい説明は以下の記事をご参考ください。
>>バッテリーの「性能ランク」を徹底解説！

55B24Rの「B24R」はサイズと端子位置

55B24Rの「B24」はバッテリーのサイズを表します。

「B」の部分で箱の側面のサイズが決まり、「24」はcmをつけるとバッテリーの長さになります。

最後の「R」は端子の位置を表します。

端子は上図の通りの配置が決められています。
バッテリー端子の「L」と「R」についての詳しい解説は以下の記事をご参考ください。
>>解決！バッテリーのLとRの見分け方と間違えたときの対処法！

最初の数字の違いは「バッテリー性能」の違い

以上のとおり、最初の数字の違いはバッテリー性能の違いを表します。

性能の大小を示す数字なので、「46B24R」「55B24R」「60B24R」「80B24R」でもサイズはまったく同じです。

「違いも理解できたしB24Rのおすすめが気になる」という方は以下の記事を参考にしてみてください。

「55B24R」「60B24R」「80B24R」の性能の違い具体例

「性能ランクが違うってことはわかったけど、具体的にどれくらいの性能差があるの」って方のために具体的なバッテリーを例にして、どの性能にどのくらい違いがあるかを説明します。

例として性能ランクが異なる3つのバッテリーを題材にしました。

性能ランク・RC・CCA比較表

例とするバッテリー3つの公表されているスペックと、性能ランクから推測される未公表の数値を表にしました。

※スマホは表を横にスライド←→

数値の意味は以下のとおり。

5時間率容量：5時間率電流で放電したとき10.5Vになるまで取り出せる容量(Ah)
参考>>バッテリーの５時間率容量とは？グラフでわかりやすく解説！

RC(リザーブキャパシティ)：25Aで放電したとき10.5Vになるまで放電できる時間(分)

CCA(コールドクランキングアンペア)： -18℃で30秒間の放電を実施したとき電圧が7.2Vまで下がる電流(A)

性能ランクの計算式：

JIS規格バッテリーの場合、「5時間率容量」と「性能ランク」は公表されていますが、性能ランクを算出するためのRCとCCAは公表されていないことが多いです。

特にCCAは始動性能を表す重要な数値です。推測値のCCAとRCは次の方法で算出しました。

RCは容量なので、5時間率容量との相関関係があります。これはJIS規格で公表されている値を参考に変換係数を決めて算出しました。結果は以下のグラフでおおよその相関関係がわかります。

RCが決まれば、性能ランク計算式から必然的にCCAの値も決まります。

以上、各性能ランクで推測される容量とCCAを計算しました。表を再掲します。

※スマホは表を横にスライド←→

性能ランク「60」はCCA：500

性能ランク「55」はCCA：420～430

この2つはCCA値の差は小さめでした。

一方、性能ランク「80」はCCA650でCCA値に大きな差が確認できました。

性能が高くオススメなのは80B24R

以上のメリットがあるため性能ランクの高い「80B24R」を選ぶことをオススメします。

B24Rバッテリーの価格も比較

同じB24Rといっても販売されているバッテリー種類はたくさんあります。

前述で性能比較した3つのバッテリーの価格比較をしました。

バッテリー名	性能ランク	価格帯[円]
Panasonic caos 80B24R	80	10,000円前後
ATLASBX Dynamic Power 60B24R	60	6,000円前後
BOSCH PSバッテリー 55B24R	55	8,000円前後

性能は抜群ですが、ちょっと価格はお高めなのがカオスバッテリー80B24Rです。

ATLASBXはかなりお買い得な価格になっていますが、品質面で否定的な口コミも多いです。そのため購入してハズレを引いてしまうとかなり後悔してしまうことが予想されます。
>>ATLASBXの口コミ・レビュー

BOSCHのPSバッテリーはカオスより安いですが、性能面の数値がガクっと下がるので、そこを許容するかどうかです。

バッテリーはそう頻繁に買い換えるものではないので、性能を重視した上でコストとのバランスをみたいところです。

そう考えると多少値がはっても性能がダントツによいカオスバッテリーがベストな選択ではないでしょうか。

以下のリンクから詳細を確認してみてください。

B24Rバッテリーからのサイズアップは？

「B24Rバッテリーからサイズアップしてもっと容量の大きいバッテリーにしたい」とお考えの方は

が候補になりますが、D23Rは長さは1cmだけB24Rよりも短くなりますが、幅は4cm程度長くなります。

がサイズアップのハードルになると考えられます。

これらの対応が可能であればサイズアップが可能です。

サイズアップのメリットやデメリットについては以下の記事をご参考ください。
>>【メリット5つ】バッテリーのサイズアップ【デメリット2つ】

D23Rにもカオスバッテリーがあります。

サイズアップを検討中の方は以下から詳細を確認してみてください。

補足情報：B24RとB24Lの違いは端子位置のみ

既にわかっている方も多いとは思いますが、LとRは端子位置の違いです。(※画像はB19での例)

車によって「R」が適合しているものと「L」が適合しているものがあります。

自分の車がどちらに適合しているのかはしっかり確認して購入しましょう。

「L」に適合している場合のオススメはPanasonic製の80B24Lカオスバッテリーです。

60B24Rと55B24Rバッテリーの違い まとめ

60B24Rや55B24Rなどの数字の違いはなにを意味しているのか解説しました。

• 55B24Rの「55」は性能ランクを表す
• 性能ランクは「容量：RC」と「低温始動性能：CCA」で計算される
• 60B24Rと55B24Rは性能が異なるだけでサイズ・形状はまったく同じ
• 性能ランクが高く「容量」「CCA」が高い80B24Rカオスバッテリーがおすすめ

型式・型番について理解が深まりましたでしょうか。

こういった知識がつけば、バッテリー交換するときに間違わずにバッテリーを選ぶことができます。
性能や価格を考慮してバッテリーを選ぶこともできます。

この記事は「B24R」についてでしたが、他のサイズでも基本的な考え方は同じです。
正しい知識を身につけて、バッテリーに困ることなくカーライフを満喫できるといいですね。

当サイトではB24Rのおすすめバッテリーをいくつか紹介した以下の記事もあります。
バッテリー選びの参考にしてみてください。